まんざいマニアのブログ

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【M-1感想】令和ロマンの勝因は「漫才の遠近感」

M-1 2023にて、令和ロマンが優勝できたのは、松本人志さんが真空ジェシカの審査後コメントで言った「漫才の遠近感」を上手く使ったことにあるのではないかと思いました。

前述のコメントは、真空ジェシカのボケの難しさ(マニアックさ)に対して使われたものですが、令和ロマンは「お客さんとの感覚的な距離感」を上手く使ったように思います。

 

◆お客さんに寄り添う、令和ロマンの漫才

令和ロマンの漫才は、「お客さんに寄り添う」ことで客席との距離を縮めていました。

長めのツカミと去ることながら、本ネタでは「くるまさんの分からないことをお客さん(ケムリさん含む)と一緒に考えている」という形を作り上げていました。

従来M-1では、「M-1のために作り込んだ2人の世界を、外からお客さんが覗いている」という形が一般的であり、今回のM-1も、令和ロマン以外はこの形に該当します。

令和ロマンの出番で、お客さんの「遠近感のピント」は近い位置に固定されてしまいました。

 

その後の組がどれだけ素晴らしい漫才をしようとも、「お客さんに寄り添っている感」が薄く、笑いが起こりづらい場になっていたのです。

 

◆そんな状況でも高得点だった2組

さや香

さや香の漫才は2人の会話の延長であり、令和ロマンと比較すると「お客さんに寄り添っている感」が乏しいです。

そんな状況で1位通過できたのは、前年度の評判もありお客さんも安心して笑う準備ができていたことが理由だと思います。

ヤーレンズ

ヤーレンズの2位通過は、前の出番のマユリカに続いて連続で漫才コントができたことで、お客さんの受け入れ態勢がある程度できたことが理由だと思います。

 

他にも意見があればコメントくださると嬉しいです。では。